20世紀少年を読み終えて、映画第一章も観終えて(ネタバレ含む)

20世紀少年のコミックスを読み終えました。もちろん続きの21世紀少年(上下)も。しかも一度のみならず三度までも(笑)。
物語が複雑にできていることもあり、三度読んで初めて分かったことがあったりと、今は全然飽きません。近々もう一度くらい読むでしょう(笑)。

色々なレビューを見ていると、原作者の浦沢直樹氏が手がける作品は、広げた風呂敷を畳めなくなり、唐突に終わってしまってうんぬんかんぬん・・・という意見が結構多かった。
正直、20世紀少年(第1巻〜第22巻)まで読み終えて、21世紀少年(上下)を知らなかった段階ではその感が否めませんでした。オイオイこの終わり方はないだろうと。
けど21世紀少年(上下)読み終えて、結局まだよく分からないところはあるけれど、それなりに納得行く形でこの作品は終わっているのではないかと言うのが個人的な感想です。
なんだかんだ言って、おもしろかったですよ。
1つネタバレっぽい話をすると、最大の謎の焦点、”ともだち”ですが、1代目はフクベエ。これは良いとして2代目のカツマタ。この設定に若干戸惑いましたが最終的には納得できました。正直、ケンヂが「よお、お前さ・・・カツマタ君だろ?」と言ったときは、は・・・?ダレやねん??でしたが、確かに作中に何度か名前だけがでてきます。「フナの解剖前日に死んだ・・・。」確かに出てきた。

21世紀少年を見ると、フクベエ、ヤマネ、サダキヨに加えて、カツマタの姿を見ることができます。(カツマタとは書かれていませんがカツマタで無いとそれこそ話がつながりません。)
20世紀少年の作中、一度でもカツマタの姿が出てくれば、”ともだち”2代目がカツマタであったと言う結論に納得がいった人も多かったと思います。や、それだけじゃあと言うのも分かりますが。
名前だけをチラつかせる・・・影の薄い伏線・・・だったのかも知れません。
・・・ところで、カツマタは最初から”ともだち”教団に居たのでしょうか。少なくとも、万丈目ら幹部はその存在を知らなかったようですが。
ネットでは、カツマタの素顔がフクベエに酷似していることから「”ともだち”双子説」なんていうのもあるようですが、個人的にはそれより、「”ともだち”複数説」の方が近いように思います。
なんとなくですけどね・・・。最初思ったのは、お面なし、もしくはハットリ君のお面を被っていたのがフクベエで、”ともだち”マークのマスクを被っていたのがカツマタ・・・なんて整理をして見ました。
そんなわけで、カツマタは最初から”ともだち”教団に居たんだろうなぁと思っています。でもまた第1巻から読み直したら、感想変わるかな。

・・・さて、予習も済んで映画「20世紀少年(第一章)」を観てきました。「血の大みそか」までの話。
さすがに2時間チョイでおさめるにはそれなりに省略する部分が出てきます。オッチョのタイでのサブストーリーとかはバッサリとかね。けど個人的には許容範囲内でした。特別違和感は無かったですよ。根幹となるストーリーは崩れていない。不気味さもある。
泣けるシーンも少なからずありました。個人的には、「血の大みそか」前に、ケンヂがカンナを山形に送るシーン。そしてカンナが一人で帰ってくるシーンが泣けました。ホロリと行きそうになるのを瞬きでなんとかクリア。
CGも凄かったですよ。結構本物に見える。邦画のわりにはかなりマジっぽく見えます。特に羽田空港爆破や国会議事堂爆破、そしてクライマックスの原子力ロボット爆発・・・。
原子力ロボットの爆発シーンは凄まじかったなぁ。東京消し飛ぶ勢いでした(笑)。てか消し飛んでいないとおかしいぐらいの超大爆発。無論、”ともだち”もケンヂもフツーなら木っ端みじんです。キノコ雲まで出ちゃって、ダイナマイトであそこまで吹っ飛びますかねぇ〜とやや疑問はあるものの、見応えはかなりありました。動力が原子力なので、それで?とも思いましたけど、その後の話で放射能については触れられていませんので通常爆発なのでしょう。あ、でも、爆心地を埋め立てたとの下りはどこかに書いてあったかも。
原子力ロボットと言えばなんちゃって二足歩行。原作では、原子力ロボットにとりついたケンヂが、その出来の悪さを皮肉りますが、劇中ではそのシーンはありませんでした。そのかわり、そのなんちゃって二足歩行がCGで細かく描写されていました。おお、ある意味原作を超えて忠実かも。
リモコンも原作よりある意味マジっぽいリアルなものになっていました。ノートPCにスティックが付いています。画面にはロボットの情報が表示されていました。たぶん、位置情報みたいなものもあったと思います。SF映画で良く出てくる、バックグラウンドがグリーンで、ホワイトのラインやらなんやら、あの感じの画面です。ドラゴンレーダーみたいなの(笑)。
原作のリモコンはリアル性に欠けるチープなものですが、逆に子供が考えるリモコンなんてものはこの程度かとも思います。劇中ではあえてリアル性を選んだのでしょうか。
(・・・と、もう一度原作見たら「血の大みそか」の時に使用されていたリモコンと思われるものはノートPCでしたね。反陽子ばくだんの時に、敷島レナが持っていたリモコンがかなりチープなものでした。)
(そういやあのとき、フクベエと一緒にビルから落ちたハットリ君は、”ともだち”の偽物・・・。カツマタ??)
登場人物達も違和感が無かったです。その中でもユキジ役の常磐貴子嬢はかなりハマり役に見えました。
あとフクベエ。いや”ともだち”か。お面しててもなんとなく佐々木蔵之介氏って分かっちゃうもんで、原作読んでなくてもフクベエ=”ともだち”って分かっちゃうかもね(笑)。原作知らない人に「フクベエって”ともだち”なの?」って聞かれたらどうしようかと。声はなんとなしにボイスチェンジャーかかっていましたね。ダース・ベイダーほどではないですが。
他にも色々感想はありますが、とにかく予想以上に面白かったです。微妙だろうなぁと思っていただけに、なお面白かった。
第二章は来年1月ですが、とても待ち遠しいです。
ああ、そうだ。観に行く方。エンドロールが始まっても席を立ってはダメですよ。まだ終わっていませんから。そして、第二章の壮大な予告編が待っています。

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